チェロの右手・拡張のこと②

拡張の動きやフォームが間違えてる、うまくいかない共通の原因について。

拡張の動きには

①人差し指のみ動く
②人差し指はそのままにして、それ以外の親指・中指・薬指・小指が動く

以上の2種類があり、運指の流れによって①か②のどちらの方法を使うかをその都度決めていきます。

①は動く指がそもそも人差し指1本。
誰でもすぐにできます。

ということで皆さんが苦労されるのは②の拡張。
動かす指が4本なので自ずと難しくなるのは無理もありません。

さて、②の拡張が上手くいかない方に共通する最大の原因の一つは

人差し指を離す。中指と親指を使っていない・機能していない

これに尽きます。
②の拡張の本当の動きとは

人差し指をしっかり押さえて
中指とその真下にくる親指が同時に半音移動すれば薬指・小指はほぼ何もしなくてもいいのです。

それなのにほぼ全員が弦を押さえていた人差し指を弦から離して小指や薬指メインで動いてます。
肝心の人差し指と中指&親指はビクともせず全く機能していません。
また人差し指は弦を押さえつつ、小指や薬指を使うというパターンもあります。
この時に肝心の中指は例外なく弦を押さえずに浮いています。もちろん中指が動かないので親指も動いてません。
かなり左手に負担を強いるフォームでふ。

または拡張で取れる音をわざわざポジションをシフトして音を取っています。
人差し指・中指&親指が全く機能していません。

チェロを教え始めて16年ですが
拡張のうまくいかない生徒さんほぼ全員がこのような動きをとっていました。

改善点はとてもシンプルです。

人差し指は弦を押さえ続け、中指と真下にくる親指を同時に一緒に半音動かす。

たったこれだけです。

この時に親指を動かさない人がとても多いので中指と親指を「同時に一緒に」動かす意識をしっかりと持ってください。
時間はかかりますが意識すれば必ず出来る様になります。

人差し指と中指の動きは昔算数の時間で
ノートに円を描くとに使うコンパスの脚を広げる動きと同じです。
人差し指が針のついた脚。
しっかりと紙に刺せば動かないので、もう片方の脚(中指&親指)を広げます。

薬指と小指は勝手に移動してくれますのでこの二本の指については何も考えなくて大丈夫です。

悩んでおられる方は是非ご自分の左指の動きをいま一度チェックされてみると良いといいでしょう。

とにかく意図的に意識を
人差し指と中指&親指に集中させること。

次回は上記の動きはきちんと出来てるにもかかわらず思うように拡張できなくて上手くいかない方に共通するたった一つの原因について書いていきます。

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